チョコっと健康にうれしい?
カカオ高配合に注目集まる 血圧低下や認知症予防を期待
食べ過ぎは禁物
・カカオ分が70%以上のものをハイカカオチョコレートと呼び、機能性を評価。
・ハイカカオチョコレートが生活習慣病の予防改善につながる可能性が確認。
・高血圧予防・・・チョコレートの摂取前後で、血圧低下が統計的に認められました。カカオポリフェノールの抗酸化作用で血管がしなやかになり、赤血球が通りやすくなったため。血中のHDL(善玉コレステロール)が明らかに上昇し、動脈硬化予防が期待できます。
・脳の海馬部分に多く存在するBDNFというたんぱく質が増えることも確認。これが増えると記憶・学習などの認知機能を促進させます。
・食べ過ぎは禁物。チョコレートは高カロリー。1回で食べず、1日何度かに分けて少しずつ食べて。(2017年2月11日 日本経済新聞記事から抜粋)
癌5年生存率69% 国立がんセンター
約10年で7ポイント上昇 10年生存率は58.5%に
・国立がん研究センターは、2000年から2003年にがんと診断された人の10年後の生存率は58.5%だったと発表。・20006年~2008年に診断された人では、5年後の生存率が69.4%と判明。統計を始めた1997年の患者よりも約7ポイント高くなりました。
・検診などによる早期発見の取り組みや、抗がん剤や放射線治療などがん医療の進歩が生存率の向上につながったとみられます。
・10年生存率は胃癌67.3%、大腸がん69.2%、肝臓癌16.4%、肺がん32.6%、前立腺がん94.5%、甲状腺がん89.3%、膵臓癌5.1%。
・がんの進行度を示すステージ別では、早期の「1期」と診断された人の生存率はすべてのがんを合わせ85.3%でしたが、リンパ節に転移するなど進んだ「3期」では40・9%に低下。
・生存率を5年後と10年後で比べると、胃がんや大腸がんはほぼ横ばいでしたが、肝臓がんは34.1%から16.4%に大きく低下。乳がんも89.3%から81.7%に。(2017年2月16日 日本経済新聞記事から抜粋)
「口中調味」でおいしく健康
・口中調味は日本の家庭の食卓で昔から普通に実践されてきた食べ方で、米飯とおかず類を交互に食べ、口の中でゆっくり混ぜ合わせて味わいます。
・かむ回数も増えて唾液が増えるなどし、早く満腹感を感じられ、食べすぎや塩分・脂質の取り過ぎを防ぐことも期待できます。
・主食の米飯と主菜、副菜、汁物などを交互に少しずつ食べる食べ方。
・おかずと一緒に米飯を食べる方が咀嚼回数が増えて唾液量も増加します。
・食べ物をよく噛み砕くことで、唾液が増え、その中の酵素が働き、栄養素を消化吸収しやすくなります。すると、血糖値が比較的速やかに上昇し、食べる量が少なくても脳の満腹中枢を早く刺激して食欲を抑えられます。
・箸なら必要以上に量がつかめないため、意識して食べる量を減らすことができます。
・米飯だけ、おかずだけ食べる「ばっかり食べ」をする人は食べる量が多くなりがち。
・食べる速度の速い人はゆっくり食べる人よりも、糖尿病に2倍近くもかかりやすそう。
正しいかみ方で肥満抑える
・咀嚼は全身の機能を活性化する重要な役割。唾液を出やすくするほか、脳内血流の増加、食後体温の上昇、脳内のセロトニンの増加につながります。・正しいかみ方は、前側の小さな奥歯でかみ砕き、大きな奥歯ですりつぶします。
(2017年2月18日 日本経済新聞記事から抜粋)
生活習慣から痔を防ぐ
食物繊維と水で腸内を調える
座りっぱなし・重たい荷物もリスク
・冬は水分摂取量や運動量が減り、痔になりやすい条件がそろいやすくなります。
・肛門周辺の病気のおよそ8割を占めるのが痔。
・最も多いのが「痔核(いぼ痔)」で、「裂肛(切れ痔)」、「痔ろう」の3つの病気がその代表。
・痔核(いぼ痔):血液が滞って肛門クッションという組織がいぼ状に膨らんできます。
・裂肛(切れ痔):肛門の出口付近の皮膚が裂けた状態。
・痔ろう:肛門周囲で大腸菌などによる感染症が起きて膿が貯まり、進行して肛門の内外を貫通してしまう痔。
・痔核と裂肛は生活習慣病の影響が大きいようです。特に排泄時の肛門への圧力が長引くことや、便が硬かったりゆるかったりで肛門に負担がかかるのが原因。
・重いものを持ち続ける、妊娠や分娩で肛門に腹圧がかかるなど。
・排便時間がかかることも悪化要因の一つ。
・便秘や軟便を避ける食生活がとても大事。
・排便は3日(72時間以内)に一度はあるのが正常範囲。
・起き抜けに水をコップ1杯飲み、朝食をとると腸のぜん動運動が促され、便秘対策に。
・豆類やこんにゃくなど不溶性食物繊維は水で膨張しやすく便量が増えます。
・主食は玄米などの方が食物繊維が多くなります。
・アルコールやキシリトール、油分などの取り過ぎで下痢がしやすくなります。
・便意を我慢するのは禁物。便意から5分以内に。
・無痛の出血には大腸がんによるものもあります。素人判断は禁物。
・温水洗浄便座での洗浄は有用。ただし、使いすぎれば皮膚のバリア機能損なわれるなど、別の悪影響も。
・診察の際は、排泄後の肛門の状態を写真に撮ると役立つことも。
☆まずは良い排泄習慣の食生活改善
・適切に水分補給・・・1日に食事以外で約1~1.5リットル。
・腸内環境(善玉菌や悪玉菌のバランス)を調える食品をよく取ります。
・ヨーグルトなどの発酵乳や乳酸菌飲料、甘酒。
・食物繊維やオリゴ糖。
・不溶性食物繊維・・・腸内の食物の体積を増やし、腸のぜん動運動を促します。:玄米など、タケノコ、豆類、こんにゃく、キノコ。
・水溶性食物繊維・・・水分を吸収し、便を軟らかくします。腸内を酸性にし、病原因の増殖を抑えます。:海藻類、押し麦(大麦)、果物。
痛みを和らげたい場合は
・痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)なら、基本は温めます。お尻をぬるま湯につけるなど。温めたタオルを患部に当てるなど。
・痔ろうの場合は、下痢を減らして清潔に。化膿して腫れている時は温めると逆効果。医療機関を受診する必要があります。
(2017年2月25日 日本経済新聞記事から抜粋)